日常生活の至るところで、
自分に有益に働いたかどうかによって、
「ついてる」「ついてない」と運の良し悪しを口にします。
「ついてない」を口にする人ほど、
更に「ついていない」に遭遇し、
逆に「ついている」が口癖の人は、
益々もって「ついてる」を引き寄せていますが、
これら相反する二人は、本当にツキのある人とツキのない人なのでしょうか。
私の身の回りにもこれら二つのタイプを象徴する様な方々がいますが、
よおく観察していますと、
より多くを求めている人ほど「ついていない」を連呼し、
小さなラッキーを見つ出す人は「ついてる」が口癖であることが分かります。
同じ状況に遭遇しても、
「ついてねえな」
「チェッ」
B「お会計はこっち側だから、帰りを考えればラッキーよ」
「ついてるじゃん」
「荷物持って濡れるよりいいもの」
雨の日のスーパーの駐車場ひとつをとってみても、
こんな風に捉え方が違います。
この視点の違いは駐車場ばかりではなく、
日常生活の至る所に於いての視点の違いとなって、
「ついてない」
「ついてる」に繋がっていくことになります。
言葉そのものに波動(エネルギー)がありますから、
ネガティブな言葉は「負」の波動を持ち、
同類の「負」の波動を持つものと繋がり、
ポジティブな言葉は「陽」の波動を持ち、
同じくポジティブな波動を持つものと繋がる特性があります。
これが「ついてない」と言う人が次の「ついてない」と遭遇し、
「ついてる」の口癖の人が、
益々「ついている」に出会う揺るぎ無い理由です。
言葉そのもののエネルギーには、
人間が持つ感情に左右されることはありませんので、
仮に怒りの心情のまま「ついている」と言っても、
言葉の波動は「陽」であり、
その逆もまた然りなのです。
ネガティブや「負」の波動という言葉から、
マイナス思考を連想されるかと思いますが、
「ツキ」に関しては思考の問題というよりも、
根底にある心もちの問題が大きいものです。
ツキの無さを嘆いている人も、
人生の中で一度もツキに恵まれなかった等ということはなく、
過去のツキをどう使ったのでしょうか。
自分の為に使ったツキは、
自分以外の誰かの幸福の為のものでなければ、
自分の元に帰って来ることはありません。
スピリチュアル=「魂」は自分以外のことに使うことで輝きを増し、
「陽」の波動として放たれ、
同種の「陽」の波動を持つものと結びつき、
一回り大きくなって自分に戻ってきますが、
それこそが「ツキ」の正体なのです。
ツキがないと口にする人ほど、
自分の腹をいっぱいにすることに重きを置き、
自分の腹がいっぱいになったから、
余ったものを恵もうとする傾向が強いものです。
「自分が苦しいのに、人のことを考えてなんかいられない」
「自分が辛いのに、人の辛さまで心配なんか出来るわけないだろう」
「自分が腹ペコなのに、何を与えろと言うんだ」
こんな風にまず自分という心もちでは、
仮に余裕があったとしても、
人を労り案じ恵むことなど到底できません。
何故ならば、余裕は明日の自分を守る安心料であり、
安心を手放すはずはないからです。
日蓮上人が托鉢に向う若き僧侶に、
「貧しい家に行きなさい」と言った話は有名ですが、
与えられるものは物質と限らず、
いつでも何処でも誰にでも、
与えることの出来るものを私たちは皆持っています。
人を想いやるのは、頭ではなくスピリチュアル=「魂」です。
例えば
あなたが風邪が酷く伏せっているとします。
夕食の準備どころか、部屋の灯りを点けるのさえ難儀でいるところに、
相手が(旦那でも、恋人でも)帰って来て、
「大丈夫か…、食事もしてないんだろ。今、何か作るからな」
そう言われたらどうでしょう。
「ごめんね、あなたも仕事で疲れているのに」
と有り難く嬉しく胸がいっぱいになることでしょう。
しかしながら、
「何だよ、電気も点けないで」
「俺だって仕事で疲れて帰ってきてんだよ、メシもないのか」だったら、
間髪入れず「死んでしまえ」って思うでしょ。
この気持から生まれる言葉のやり取りこそが、
同類を引き付け合う波動なのです。
過去に経済的に困窮してるという霊視鑑定のご依頼がありました。
霊視をさせて頂きまして、
自己の欲求を満たすことばかりに意識がいき、
ご家族や従業員たちへの思い遣りに著しく欠けていることを指摘致しましたら、
「そんな精神論を聞きたくて申し込んだんじゃね」
「こんな話なら、鑑定料でパチンコに行った方がましだった」
そう吐き捨てられたことがあります。
従業員たちの士気が酷く低下し、
社長に対しての信頼感が欠如していることが、
現実を引き起しているのだと申し伝えたかったのですが、
「その姿勢そのものが、困窮の原因なのです」
と喉まで出掛った言葉を飲み込み、
霊視は「花坂爺さんの犬」ではありませんと、
精一杯の嫌味を言ってしまったことも「負」の波動の結び付でした。
ああ、情けない…。
本日も最後まで読んで頂きまして、ありがとうございました。
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